その痛み、モヤモヤ血管が原因かも?
こんな症状、もしかしたらモヤモヤ血管が原因かもしれません
- 手指の長引く痛み
- 手・足の捻挫後の長引く痛み
- かかとの長引く痛み
- 肘の長引く痛み
- 長引く腱鞘炎
モヤモヤ血管とはAbnormal neovessels
Okuno Clinic.からの画像提供
モヤモヤ血管とは、痛みの原因部位にできてしまう「異常血管=モヤモヤ血管」のことです。
右記上記の画像は手と指の血管を造影剤で確認しているところですが、一部モヤモヤとした血管が出現しており、疼痛部位ではこのようにモヤモヤ血管が増えていることが多いです。
モヤモヤ血管と痛みについて
この痛みを感じるモヤモヤ血管がなぜできてしまうかと言うと、例えば足の捻挫や日常的に同じ部位に負担がかかる(重労働による腰痛など)とその部位の筋肉や靭帯などが傷つきます。人の体は損傷部位を治そうと新しい毛細血管を増やし、損傷部位の血流を増やすことで修復を促します。血流を増やし、傷ついた部位を安静に保つことで修復が問題なく行われれば治癒していきますが、治す過程で安静に出来ず、負荷がかかり続けているといつまでも損傷と修復が繰り返され、完治にいたりません。そうすると体は更に新しい毛細血管を増やして治そうとするのですが、その血管は元々存在している正常な血管と違い即席的に作られた脆弱な血管のため、痛みの物質(炎症性サイトカインなど)を放出してしまう「モヤモヤ血管」が出来てしまいます。
そして人体のルールとして血管が増えると伴走して神経も増えてしまいます。そのためモヤモヤ血管の周りにも神経が出来てしまい、モヤモヤ血管から放出される痛みの物質がその神経を刺激することで痛みとして感じてしまうのです。そしてモヤモヤ血管と神経は一度できてしまうと簡単には減らないため長引く痛みとなってしまいます。特に40歳を過ぎたころからモヤモヤ血管ができやすく、若い方でもスポーツや仕事で繰り返し負担がかかっている部位にはモヤモヤ血管が出来てしまいます。
モヤモヤ血管治療について
モヤモヤ血管治療とは、痛みの原因となってしまうモヤモヤ血管を安全性の確立した塞栓物質(イミペネム・シラスタチンという抗生物質)で詰めることでモヤモヤ血管をなくしてしまう治療です。この薬剤は溶けにくい粒子であり、モヤモヤ血管のような脆弱な血管では詰まったまま溶けずに残り、異常血管を減らしてくれます。正常な血管も一時的には詰まるのですが、開通させる力があるためにすぐに溶かして正常な血流に戻ります。
この治療法は一般的な整形外科での注射(ヒアルロン酸やブロック注射など)とは大きく異なり、異常血管を対象とした治療法になります。
血管を詰めるときくと少し怖い印象があるかと思いますが、この治療法はOkuno Clinic.の奥野祐次先生が開発され、そこでは年間5000人近くの方がこの治療を受けており、重大な副作用は出ておらず安全な治療として提供されています。
治療効果は3-4週後に最も実感されますが、1回の治療ですべてのモヤモヤ血管を除去できないため、2-3回程度、4-6週の間隔をあけて治療すると効果的と言われています。
モヤモヤ血管治療の適応
当クリニックで行っているモヤモヤ血管治療はカテーテルを使用しない方法であり、適応疾患は手・肘・足の部分に限られます。
適応疾患例
- 手の疾患
- へバーデン結節、ブシャール結節、ばね指(腱鞘炎)、ドケルバン病、CM関節症、手根管症候群、手関節捻挫後の痛み、手指の術後の痛み、TFCC損傷など
- 肘の疾患
- 上腕骨外側上顆炎(テニス肘)、上腕骨内側上顆炎(ゴルフ肘)、野球肘など
- 足の疾患
- 足底腱膜炎、外反母趾、アキレス腱炎、足関節捻挫後の痛みなど
治療の流れ(例:手の場合)
血管穿刺部を消毒
エコーで血管を確認しながら穿刺し、点滴で用いる細いチューブが血管内にあることを確認し薬剤を投与
止血を確認し終了(治療時間は10~15分程度)
治療費について
残念ながら現在は保険適応がなく自費診療となります。治療費は以下の通りとさせていただきます。上記の疾患部位と注射を行う部位が違うことがありますので、ご理解の程よろしくお願いいたします。(例:手関節捻挫後の痛みに対して肘から注射を行うことがあります、その場合は肘のモヤモヤ血管治療の費用として対応させて頂いております)
名称 | 価格(すべて税込) |
---|---|
手のモヤモヤ血管治療 | 片側27,500円、 両側38,500円 |
肘のモヤモヤ血管治療 | 片側33,000円、 両側44,000円 |
足のモヤモヤ血管治療 | 片側33,000円、 両側44,000円 |
申し訳ありませんがクレジットカード非対応ですので、現金のみの対応となります。
血管が細く対応困難な場合や適応外のこともあります。まずはお困りの症状があるときはお気軽にお尋ねください。